2013年4月17日水曜日

ある日の教室制作風景


生徒さんの制作風景です。
 
お椀に「すり漆」をしています。
 
「すり漆は」木地に漆をすりこんでゆくのですが、ちょっとしたコツがあります。
基本をおさえれば初心者でも、立派に仕上がりますよ。

防水、防腐
・・・そして美しさが加わるのが漆の魅力です。
 
磨いたわけではないのになんだかピカピカして見えませんか?
これは漆特有のツヤです。
なんとも上品でやわらかい光沢。自然の美ですね~。
 


 
こちらは乾漆(かんしつ)の器の制作途中です。
形を自由に作ることができるのが乾漆の魅力です。
「乾漆」は、粘土で作った型に漆で麻の紐を巻き固めて作ります。
漆は天然の塗料として有名ですが、接着剤でもあります。

当麻寺金堂の四天王立像や、興福寺の阿修羅像などの仏像も乾漆で出来ていて、
こちらは “麻紐” ではなく “麻布” を貼り重ねています。

「漆+麻布」のかわりに、「エポキシ樹脂+グラスファイバー」で作るのが“FRP”です。
植物素材を石油素材に置き換えたんですね~。

技法自体は古く、飛鳥時代から行われていたなんて、
驚きですね!





 
作業が終わったら、風呂(ムロとも言います)に仕舞います。
 
おつかれさまでした